■ はじめに
昨日、神奈川県立 生命の星・地球博物館で
ひとつの花に、思わず足を止めた。
それは「トリカブト」。

青みを帯びた紫の花が、なんとも美しくて
可憐で、つい「かわいい」と声が出てしまったほど。
でもその名前を見た瞬間、背筋がすっと冷えた。
■ ヨモギと似ている葉っぱ
展示されていたトリカブトの葉っぱ。
よく見れば違うのだけど、
遠目や知識のない目で見れば「ヨモギに似ている」と思ってしまうかもしれない。
葉の切れ込み、色、丈感。
ヨモギよりやや小ぶりだし、よく見れば葉の形や色も違う

でも、もしこれが
野草の生える道端や土手で、ヨモギと混ざって生えていたら……。
自分で摘んでお茶にしている私にとっては、
ぞっとする話だった。
■ トリカブトってどんな植物?
- キンポウゲ科トリカブト属
- 青紫の兜のような花が特徴(漢字で書くと「鳥兜」)
- 全草に**猛毒(アコニチン)**を含む
- 毒性はフグ毒や青酸カリに匹敵するとも言われる
→ 誤食すると、口のしびれ、嘔吐、心停止などを引き起こす危険がある
■ ヨモギとの違いは?
特徴 | ヨモギ | トリカブト |
---|---|---|
花 | 小さな緑色~赤みの花 | 青紫・兜型で目立つ |
葉の裏 | 白い綿毛が密生 | 白くない・ツルっとしている |
香り | よもぎ独特のさわやかな香り | なし(ただし危険なので試さないこと) |
生えている場所 | 河川敷、空き地、草地など | 山野、湿った林のふちなど |
■ 野草を摘むときの心得
- 知識があっても「似ている草」は要注意
- 香りや裏側の白毛など、複数の特徴で判断を
- 少しでも「ん?」と思ったら、絶対に摘まない・食べない
- 博物館や図鑑で定期的に確認することも大切
■ おわりに
ヨモギ茶は、私の体調を助けてくれる大切な味。
だけどその大切なものに似た「命を脅かす存在」があることを、
昨日のトリカブトは静かに教えてくれた。
安心して薬草を暮らしに取り入れるために、
あらためて“観察する目”と、“学び続ける姿勢”を持ちたいと思う。
自分で摘むのが不安な方にお勧めのヨモギ茶
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※ 免責事項
本記事は筆者の体験および一般に公開されている資料・知識をもとに執筆しています。
野草の採取・利用には地域や季節、環境による個体差があり、誤認・誤食によるリスクが伴います。
記事内で紹介している植物の情報は、学術的・医療的なアドバイスを目的としたものではありません。
特に毒性のある植物との誤認には十分注意が必要であり、確かな知識・専門家の監修や図鑑などの確認を強くおすすめします。
ご自身での判断に不安がある場合は、決して無理をせず、市販の安全な製品を活用ください。
詳しくは[免責事項]をご覧ください。
ゑびす亭 編集室は、「やさしさと知恵で暮らしを整える」をテーマに、体験と実感をもとにした情報をお届けしています。
健康・自然療法・暮らしの工夫・小さなセルフケアから、不思議な話や心に残るエッセイまで――
ひとりでも多くの人が「これ、ちょっとやってみようかな」と思えるような、実用性と物語のある記事を目指しています。
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